月末にまとめて処理しようとして、領収書が行方不明に
出張や来客対応で発生した領収書を、財布やカバンにためてしまい、月末にまとめて処理しようとした時にはすでに何枚か行方不明──経費精算にまつわる、よくある悩みです。1枚ずつ手入力でスプレッドシートに記録し、原本を月別にファイリングする作業は、数十枚たまると数時間仕事になっていました。
「レシートって、小さいし薄いし、すぐなくすんですよね。月末に”あれ、あの時の領収書どこいった”となることがしょっちゅうでした。」
「入力自体は単純作業なのですが、枚数が多いとひたすら地味に時間がかかる。誰か若手に任せたくても、教える手間を考えると自分でやった方が早いと諦めていました。」
領収書処理の本質的な課題は、「入力の手間」以上に「なくす・探す」というロスタイムにあります。撮った瞬間に処理が完結する仕組みがあれば、この悩みごと解消できるのではないか──そこが出発点でした。
実施したこと:撮る→残り全部自動、という体験設計
スマホで撮影するだけの入力導線を用意
領収書を受け取ったその場でスマホで撮影すれば、あとの処理が自動で進む仕組みを設計。「財布にためる」という工程自体をなくすことを目指しました。
OCRで金額・日付・店舗名を自動読み取り
撮影した画像から金額・日付・店舗名などをAIが読み取り、スプレッドシートに自動で追記する仕組みを構築しました。
ファイル名の自動リネームとURL紐付けで、あとから即検索
領収書画像は規則的なファイル名で自動保存され、スプレッドシートの該当行にURLが紐付きます。「あの時の領収書どこだっけ」を探す時間がなくなりました。
苦労した点:手ブレ・薄い印字の読み取り精度
スマホで撮影する以上、手ブレや光の反射、感熱紙特有の薄れた印字など、読み取り精度に影響する要因が多くありました。特に古いレシートや、時間が経って印字が薄くなったものは、最初は正しく読み取れないケースがありました。
ここは「読み取れなかった場合は人が確認・修正できる」という後戻りの仕組みを用意することで、精度への不安を解消しました。すべてを完璧に自動化しようとするより、”迷ったら人の目で直せる”という安心感を残す設計が、結果的に信頼して使ってもらえるツールにつながりました。
導入後の変化
月数十枚の領収書処理が、数時間から数分程度にまで短縮されました。税理士提出用の体裁も保ったまま自動化できているため、経理未経験のスタッフでも運用できる状態になっています。何より、「領収書をなくすかもしれない」という不安から解放されたことが、担当者の方にとって大きな変化だったようです。