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惣菜のネット販売、始め方の本質|市場の絞り込みから差別化まで

皆さん、こんにちは。ジャパンフードカンパニーの南口です。

惣菜のネット販売を始めたい、あるいは伸び悩んでいる——そんなご相談をよくいただきます。
多くの場合、原因は「惣菜」という市場を広くとらえすぎていることにあります。
魚惣菜、肉系惣菜、副菜の詰め合わせ、それぞれ競合も買う理由もまったく別物だからです。

本記事では、食品EC14年の支援実績から、惣菜のネット販売で成果を出すための市場の絞り込み方と、売れる設計の作り方を解説します。

この記事でわかること

  • 惣菜ECが「広くとらえるほど売れなくなる」理由
  • 競合との差分・自社の強みの把握の仕方
  • 売れる商品ページの2つのベネフィットライティング
  • 惣菜ECのリピート設計の考え方

惣菜EC特有の壁──「惣菜」を広くとらえるほど、なぜ売れなくなるのか

惣菜のネット販売が伸び悩む最大の要因は、「惣菜市場」全体を相手にしてしまうことです。
魚惣菜、肉系惣菜、副菜の詰め合わせでは、競合も価格帯も、お客様が買う理由もまったく異なります。

例えば、魚惣菜(西京漬けや煮魚など)を求める方と、から揚げやコロッケなど肉系惣菜を求める方では、そもそも比較検討している競合が違います。
「日々のおかず」として副菜の詰め合わせを探している方であれば、価格重視・品数重視の見られ方をします。

JFCの支援現場では、まず「自社がどのマーケットに、どの商品を当てるのか」を最初に定めることを重視しています。
市場を絞り込まないまま商品ページを作ると、誰にも刺さらないページになりがちです。

競合との差分、自社が勝てる要素(強み)をどう把握するか

市場を絞り込んだら、次はその市場における競合と自社の差分を洗い出します。
ポイントは、強みだけでなく「弱みの差がどれだけ小さいか」も同時に把握することです。差分が小さく自社の努力で解決できそうな場合は改善しますし、どうしても勝てないポイントでは無理せず戦うのが弱者のセオリーです。

具体的には、例えば以下の軸で競合3〜5社と自社を比較します。

  • 価格帯・内容量・1人前あたりの単価
  • 賞味期限・保存方法(冷凍/冷蔵)
  • 配送日数・お急ぎ対応の可否
  • 味付け・食材へのこだわり・製法
  • ギフト対応・のし対応の有無

比較した結果、明確に勝てる項目と、僅差で負けている項目に仕分けます。
JFCの支援現場では、「勝てる項目は前面に出し、僅差の項目は正直に見せた上でカバーする」という整理の仕方をおすすめしています。

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売れる商品ページ設計──2つのベネフィットライティング

惣菜ECの商品ページでは、2種類のベネフィットライティングを意識します。
1つは自社の強みをベネフィット化すること、もう1つは弱点の差分が小さいことを正直に見せる工夫です。

1つ目の「強みのベネフィット化」とは、機能的な特徴を、お客様にとっての価値に変換して伝えることです。
「無添加」「手作り」という機能的価値だけでなく、「忙しい日でも罪悪感なく食卓に出せる」という情緒的価値まで踏み込んで書きます。

2つ目の「弱点の差分を小さく見せる工夫」とは、競合に僅差で劣る項目を隠すのではなく、別の価値で補って伝えることです。
例えば配送に競合よりわずかに日数がかかる場合、「仕込みに手間をかけているからこそのお日にち」という伝え方が考えられます。
これは仮説ですが、最近のECユーザーは購入経験も積んでおりますので、細々と説明するより強みをわかりやすく、明確に正直に理由を添えて伝えるほうが、隠すよりもお客様の納得感を得やすいというのがJFCの支援現場での実感です。

惣菜ECのリピート設計──「また買いたい」を作る仕組み

惣菜は消費期限が短く、再購入のサイクルが早い商材です。
だからこそ、リピート設計に力を入れるほど、他ジャンルより早く成果が出やすい傾向にあります。

具体的な施策としては、以下が挙げられます。

  • 同梱物での次回商品案内(食べ方提案・関連商品)
  • メルマガ・LINEでの定期的な新作・季節惣菜の案内
  • 飽きさせないための詰め合わせ内容のローテーション
  • 定期便・頒布会形式での継続購入導線

特に惣菜は「今日の献立に悩んだときの選択肢」として想起してもらえるかが鍵になります。
接点の頻度を増やすことが、リピート率に直結します。

JFCが支援した惣菜メーカーの成功パターン

JFCの支援先には、魚惣菜という市場に絞り込み、ネット通販事業を伸ばした水産加工メーカー様がいらっしゃいます。
「惣菜」全体ではなく「魚惣菜」に対象を絞り、そのマーケットの中での強みを整理したことが、事業拡大の起点になりました。

結果として、EC事業開始から5年でEC年商1億円を突破されています。
市場を絞り込み、その中で明確に勝てるポジションを取ったことが、成果につながった典型的な事例です。

まとめ

惣菜のネット販売で成果を出すには、「惣菜」を広くとらえず、魚惣菜・肉系惣菜・副菜詰め合わせといった市場に絞り込むことが出発点です。
その上で競合との差分を把握し、強み・弱みの両方をベネフィットとして伝える商品ページを作り、リピート設計まで一貫して設計することが重要です。

よくある質問

惣菜のネット販売に許可は必要ですか?

惣菜製造には、食品衛生法に基づく営業許可(惣菜製造業など)が必要です。許可の種別は取り扱う商品や加工内容によって異なるため、事前に管轄の保健所へ確認することをおすすめします。許可取得はあくまで出発点であり、その後の「どの市場で勝つか」の設計が売上を左右します。

どの惣菜ジャンルが今からでも参入しやすいですか?

一概には言えませんが、競合が価格訴求に偏っているジャンルほど、こだわりや専門性で差別化しやすい傾向にあります。まずは自社が仕入れ・製造で強みを持つ食材から、狙う市場を絞り込むことをおすすめします。

商品ページに載せる差別化要素はどう見つければいいですか?

競合3〜5社を、価格・賞味期限・配送日数・味付け・ギフト対応などの軸で比較することから始めてください。明確に勝てる項目と、僅差で劣る項目の両方を洗い出すことが、ページ設計の土台になります。競合調査を粒度高くしっかりと行いたい方は、JFCにお問い合わせください。

リピート施策は何から始めればいいですか?

まずは同梱物での次回案内から始めることをおすすめします。追加のコストがかかりにくく、すぐに着手できるためです。効果を見ながら、メルマガやLINE、定期便へと施策を広げていく進め方が現実的です。

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著者:南口龍哉(ジャパンフードカンパニー代表取締役)。食品製造業のEC支援に14年間従事し、70社超の支援実績を持つ。
最終更新:2026-07-28

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